
新しい日本語キーボード配列を作ったので公開します。
配列の名前は「 ヤウ配列 」
Google日本語入力のローマ字テーブルカスタマイズで使えます。
ヤウ配列とは
ヤウ配列は行段系日本語配列です。
行段系とはカナを入力するのに「行キー」と「段キー」を組み合わせて入力する方式です。
こうすることによってキーの数をJISキーボードより減らすことができます。
ヤウ配列の特徴はカナを使った行段系配列になっていることです。
行段系配列はM式やSKY配列のようにアルファベットを使ったものが多いですが
QWERTY配列のアルファベットと 行段系配列のアルファベットの2つを1つのキーボードに乗せると
ユーザーが混乱するため共存が困難になっています。
カナを使うことでQWERTY配列との共存が可能になっています。
ヤウ配列のもう1つの特徴はキー配列の簡単さや覚えやすさを重視したことです。
早く入力することだけを考えた配列ではなくて、キー配列の簡単さや覚えやすさを維持した
範囲内で、なるべく早く入力できるようにしました。
定義ファイル
ヤウ配列の google日本語入力ローマ字テーブル用 の定義ファイルを作ったのでダウンロードしたい人は
下のリンクを右クリックして「名前を付けてリンク先を保存」してください。
定義ファイルの再配布や改造改良OKです。
google日本語入力ローマ字テーブル用ヤウ配列定義ファイル
入力方法
ヤウ配列の入力方法を紹介します。
ヤウ配列は「段キー」「行キー」「その他キー」で構成されます。

「段キー」「その他キー」の文字はキーを押すとそのまま入力されます。
それ以外の文字は 「行キー」と「段キー」の組み合わせで入力します。
「か行キー」を押すと「か行」が選択され、次に「段キー」を押すと
「段キー」に対応したカナが入力されます。

さ行

た行のぃ段ぇ段は「てぃ」「ちぇ」なので「つぃ」「つぇ」を入力するには「つ」を入力したあとに
「ぃ」「ぇ」を入力します。

な行のぁ段ぃ段ぅ段ぇ段ぉ段で数字の12345を入力します。

は行のぅ段で「ふゅ」を入力します。

ま行のぁ段ぃ段ぅ段ぇ段ぉ段 で始め括弧を入力します。

や行のい段え段ゃ段ゅ段ょ段で疑問符、感嘆符、波線、スラッシュ、パーセント、ぁ段ぃ段ぅ段ぇ段ぉ段
で終わり括弧を入力します。

ら行のぁ段ぃ段ぅ段ぇ段ぉ段で数字の67890を入力します。

わ行の い段う段え段ゃ段ゅ段ょ段 で「ゐ」、「うぃん」、「ゑ」、「わん」、「うぇん」、「うぉん」、
ぁ段ぃ段ぅ段ぇ段ぉ段 で 「うぁ」「うぃ」「ゎ」「うぇ」「うぉ」を入力します。

が行

ざ行

だ行のゅ段で「でゅ」を入力します。

ば行のぁ段ぃ段ぅ段ぇ段ぉ段 で「ゔぁ」「ゔぃ」「ゔ」「ゔぇ」「ゔぉ」を入力します。

ぱ行のぁ段ぃ段ぅ段ぇ段ぉ段は撥音拡張として使います。


あ段省略
ヤウ配列キーボードを使う際の重要なテクニックの1つとして「あ段省略」があります。
あ段省略とは行キーのあ段の文字「かさたなはまやらわがざだばぱ」のあとに
段キーの文字「あいうえおゃゅょぁぃぅぇぉ」が続かなかった場合にはあ段の入力を省略できることです。
具体例をあげると「カラオケ」を入力するとします。
まず「か行」を入力します。
「か」の次は「ら」なのであ段キーを省略してそのまま「ら行」を入力します。
「ら」の次は「お」なのであ段キーを省略してしまうと「ろ」が入力されてしまいます。
この場合はあ段キーを押して「ら」を確定したあとに「お」を入力します。
あ段省略なし「か行 あ段 ら行 あ段 お段 か行 え段」 7回入力
あ段省略あり「か行 ら行 あ段 お段 か行 え段」 6回入力
あ段の文字は使用頻度が高いのであ段省略を使うと入力回数をかなり削減できます。
入力方式の名称
ヤウ配列キーボードはカナを使いますがカナを直接入力しないのでカナ入力とは違います。
アルファベットを使わないのでローマ字入力とも違います。
これだと入力方式を説明するのに困るので新しい名称を考えました。
行と段を指定して入力するので「 行段入力 」です。
USキーボード版
ヤウ配列のUSキーボード版を作りました。
USキーボードはJISキーボードよりキーが少ないので「」をシフトに移動しました。
Google日本語入力ローマ字テーブル用定義ファイルを作ろうと思ったのですがシフト入力を定義できないので作れませんでした。
